<小春日和>
死んだ夏の虫を
低い午後の太陽が温める
あいもにくしみも漂白した空の高さ
地の底で 細い静脈が一本
静かに切れた
どこか遠くで 雲を映す水面に
小さな波紋が広がる
けさ郵便受けに絵葉書が届いた
青インクで書かれた宛名は どうやらわたしらしい
わたしは人のかたちに戻り
差出人を思い出そうとしている
2021 11 04改稿
<小春日和>
死んだ夏の虫を
低い午後の太陽が温める
あいもにくしみも漂白した空の高さ
地の底で 細い静脈が一本
静かに切れた
どこか遠くで 雲を映す水面に
小さな波紋が広がる
けさ郵便受けに絵葉書が届いた
青インクで書かれた宛名は どうやらわたしらしい
わたしは人のかたちに戻り
差出人を思い出そうとしている
2021 11 04改稿